あとがき
調教百態とはSMに関する種々のバリエーションを紹介したものだが、同時にご主人様と呼ばれる人々に与えられた特権の数々でもある。
主人は望むなら、いつ何時、これらの特権を行使しても構わないし、奴隷も可能な限りそれに応じる義務を有する。
しかしながら、権利を有するということはその反面で義務を有するということでもある。
主人は命令を下す側ら、その地位に足る人間でなければならないし、また奴隷はそれを実行する側ら、主人に甘え、頼ることも許される。
主従関係とは決して一方的なものではなく、お互いバランスの上で成り立っているということを忘れてはならない。
調教とは従来の知識にとらわれず、各人の思うがままに自由に行えばいい。
ただし、そこには最低限のルールが存在する。
すなわち安全と衛生だ。
主はこの二つについて最大限の配慮をしなければならない。
これも特権の反対側にセットで存在する義務の一つだ。
特にこの世界では珍しくもない複数プレイでエイズにでも感染してしまった日には人生が崩壊してしまうので、くれぐれも注意されたい。
ここに挙げたバリエーションの中でどうしても受け入れられないな項目があれば、奴隷は予め主人に報告すべきである。
一旦主人の口から発せられた命令は、奴隷の「無理です」の一言で容易に撤回されるべきものではない。
奴隷は主人に恥をかかせぬよう、主人はその命令で自らが恥をかかぬよう、特権から除外されるべき項目について予め申告し、それについて理解しなければならない。
ただし、そこまで厳密な主従関係を求めないのなら、二人でいろいろと試しつつSMの世界を深めていくのもいいだろう。
ここでは当然のことながらその全てのバリエーションについてフォローしきれていない。
想像を逞しくすれば、まだまだ様々な楽しみを発見することができるだろう。
本能と資質と感性と妄想の産物が生身の女性によって体現される喜びは何事にも代え難いものである。
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