妻の体に小便をかけると興奮する夫に、ある日妻が小便をかけたら「汚いことをするんじゃない!!」と怒鳴られたそうだ。
SMとはかくも繊細なものである。
断言するが、馬鹿な男にSMはできない。
その昔、ある女性と初対面でのプレイを前提にお会いしたのだが、
彼女からは事前に「オモチャのようにメチャクチャに扱われてみたい」という願望を聞かされていた。
当日、待ち合わせ場所で対面した彼女はひどく緊張しているように見えたので、
ホテルまでの道中、気分をほぐしてやろうと、とりとめのない世間話をしながら歩いた。
そしてホテルに到着し、さあフロントという段になってなぜだか急に彼女は帰ると言い出した。
緊張して入れないのか?
私は正直そう思った。
少し話し合ってみたが、彼女の気持ちは変わらなかったので無理強いせずに別れることにした。
帰りの電車で「SM初体験の女性の緊張をほぐしてやれないなんて俺もまだまだだな...」
などと落ち込んでいた。
それから数日後、彼女から一通の手紙が届いたのだが、ごめんなさいで始まるその内容を読んで驚いた。
帰ったのは緊張していたからではなく、私が緊張をほぐすために世間話をしたからだと書いてあった。
その会話で夢の世界から現実に引き戻され、プレイがしずらくなったのだそうだ。
これには考えさせられた。
それ以来、私はプレイの前にはあまり世間話をしなくなった。
これはこれで不具合が生じることもあるが、女性の夢を覚ますよりはまだましだと思っている。
もっとも、女性のタイプによってはプレイの前に居酒屋などに行くこともあるが。
会話のみならず、私が書くM女性へのメールも一言一句神経を使って書いているつもりだ。
積極的にプライベートについて話したがっているM女性もいれば、プレイの相手と割り切っているM女性も多い。
どちらも歓迎だが、私がその相手の気持ちを履き違えると随分としらけた関係になることは明白だ。
その為には届いたメールを何度も読み返さなければならないが、コーヒー片手にそれも楽しい時間である。
だから、もしも意識のズレが生じたなら遠慮無く言って欲しい。
私はいつまでも最高の主でいたいのだ。
shadow
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