以前、「私が今までで最も興奮したご主人様の言葉は何だと思いますか?」
という質問を愛奴から受けたことがある。
正解はこれだ。
「また使わせてくれ」
私が射精した後に言った台詞である。
反対、私が過去に最も興奮した愛奴の言葉も紹介しよう。
「どうぞご自由にお使い下さい」
偶然の一致か、はたまた必然なのか、
両者には「使う」という動詞が出てきている。
そもそも「使う」という言葉は、通常の人に対して用いてはいけない。
ただ例外的に、自分よりも明らかに身分が下の者に対してのみ許される言葉だ。
「召使い」など、その典例だろう。
召使いとは軽度の奴隷でもあり、その精神はSMに直結している。
そういう観点で言葉を考えてみると、
「使う」と同様、SMにおいて効果的な単語をいくつか発見することができる。
私が構築してきた技術の秘伝漏洩になるのでそれぞれ紹介はしないが、
それら単語をところどころ会話の隅に混ぜるのがいわばshadow流の言葉責めと言える。
M女の感性は非常に豊かなのでそれだけで十分な効果があるし、
むしろ卑猥な言葉のオンパレードよりも効果的だ。
偉そうに言わせてもらえば、
それこそが大人の言葉責めであり、知的な言葉遊びというものではないだろうか。
いつまでも、「ほら、どこが気持ちいいかはっきり言ってみろ」ではあまりに芸がない。
団鬼六は女性も大いに読む価値があると思う。
なぜならば、氏の作品の女性の台詞は、
S男が理想とする言葉遣いであったり言い回しであったりするからだ。
言うなればM女性言葉遣い辞典としての側面も持つ。
M女としての修行に努めたいならば、一冊適当に買ってみればいい。
そこにはご主人様を虜にする言葉のヒントの数々を散見することができるだろう。
「堪忍して下さい」
氏の小説にしばしば登場する台詞だが、
これが似合うようになれば、
M女としてのみならず大人の女としても一流であると私は思う。
shadow
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