タイトル:SM論について

いつも楽しく拝見しております。

一つお願いがあるのですが、他のサイト

(ご存じでしょうか?例えばhttp://www.○○ ○・・・・・・・・・・・・・)

にあるようなSM講座をshadowさんにも開いては頂けないものでしょうか?

きっと素晴らしいものになるのではと期待せずにはおれません。

ご検討の程宜しくお願いします。

東京都石田さん、その他の皆さん


皆さん、メールありがとうございます。

そのような要望を私にして下さり嬉しく思います。

しかしながら結論から言うと、「講座」などと銘打ったことは今後一切するつもりはありません。

私も、自らの経験に基づきコラムの一部においてSM論めいたことを述べてはいますが、

結局のところ、百人いればそこには百通りのスタイルがあってしかるべしだと考えます。

またM女性との接し方も、相手のことを優先に考えるのなら、

最近の私のサイトを例に挙げればかおるとみずきへの調教が全く異なるように、

そこにはそれぞれ個別のSM論が適用されるべきだと考えます。

既にお気付きだとは思いますが、SMの世界は非常に奥深いものです。

A子さんに対して最良であったものが、必ずしもB子さんに対して最良であるとは限らないのです。

よって、SM論というものはパートナー同士のコミュニケーションで徐々に形成されていくべきものであるというのが私の考え方です。

更には、パートナーを想定せず事前に身に付けてしまうSM論などは、その者に特定の固定概念を植え付け、

本来ならば無限の可能性を持つSMという素晴らしい行為に対して自ら柵を作り、その世界を限定してしまうことになりかねません。

これは非常に勿体無いことであり、また二人にとっては不幸なことでもあります。

SM論とはあくまで二人の為のものであり、論ずる為のものではありません。

例えばSM関係のHPに目をやれば、皆さん個別にSM論を展開されている場合が多いです。

それを見て初心者の方々も理論武装したくなるのでしょうが、それでは本末転倒です。

SMにおいて精神性は欠かせない要素ですが、そのパートナーの精神を理解しようとすればおのずと道は開けるのです。

それがM女性に対する思いやりというものであり、また、精神性を尊重するということではないでしょうか?

SM論の多くは自己満足であるということも忘れてはいけません。


私が後輩に諭すとき、

「SM論などは他人の文章で学ぶものではなく、二人で築き上げていくものだ」、と教えます。

もし皆さんが自分中心でSMを考えるタイプであれば、逆に確固としたSM論が必要になるでしょう。

別にこれが悪いと言っているわけではありません。

SMとは十人十色であり、私は私、あなたはあなたです。

ただ、私とはタイプが異なるというだけのこと。

皆さんが私と同じタイプ、すなわち女性優先でSMを考えるのであれば、他人のSM講座などには期待せず、あるいは無視して、

ぜひともパートナーの女性を最大限理解し、その上でSMに対する考え方というものを構築して頂きたいと思います。

初心者の方が中、上級者に対抗するために理論武装したくなる気持ちはわからなくもないですが、

そんなもので接したところで面白くもなんともないし、メッキが剥げ落ちるのは時間の問題です。

初心者なら初心者と言い切る勇気が、より良い関係をもたらすと私は信じます。


これは女性も同じです。

M女とはかくあるべしなどという固定概念は棄て、貴女のご主人様を最大限理解し、

その中で「M女とは?」ということについて学んでいけばいいのです。

そのためにも、まずはお二人で積極的にコミュニケートして下さい。

もちろん、何事も包み隠さずに。

その中で教え教えられ、感じ感じられ、そしてお互いを理解しあう。

それができた時、お二人は他人も羨む素敵なカップルに成長していることでしょう。

と、いうことで再度言いますが、私は講座など開きません。

一点付け加えておきますが、理論と知識は全くの別物です。

よって、初心者の方は知識を貪欲に吸収して下さい。

それはあなたのためでもあり、また、パートナーのためでもあります。

特に安全面、衛生面に関するものは必要不可欠です。

理論など、経験していく上で後から勝手についてきますから。

大切なのはその過程です。

shadow

コラム一覧へ戻る

shadowへ何かメッセージをどうぞ(相談やSM調教依頼等お気軽に)


本文タグ一覧:SM 方法論 技術論 こだわり 自論

このページの先頭へ