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「そうした肉の奴隷にかおるはなれるでしょうか?」


ここに二つの考え方がある。

一つは、なれるか、なれないか。

もう一つは、なりたいか、なりたくないか。

なれる、なれないで言うと間違いなくなれる。

例えどんなに離れていようが、どんなにたまにしか会えなかろうが、そんなことは問題にならない。

俺がかおるを肉奴隷にしようと思えばできる。

でも、それはしない。

優しいとか、優しくないとか、そういうことではなくて、それでは自分のスタイルに反するからだ。

あくまでかおるの意志を尊重する。

俺にとって大切なのは、かおるが肉奴隷になりたいと望むのか、それとも望まないかということだよ。

もし、なりたいと望むなら、後はいちいち聞いたりなんかしない。

自分流の方法で好きなように調教させてもらう。

けれども、そんなことは今は言わなくていいし、意識しなくてもいい。



「かおるは今日もまた一日、shadow様のことを思って心の緊縛を受けてすごします」



とても美しい言葉だ。

ご主人様冥利に尽きる。

かおるはちゃんと、優しさで覆われた意地悪さや、意地悪さで覆われた優しさを感じてくれているようだ。

きっとかおるは誰もが羨む素敵な愛奴になるだろう。

たくさん可愛がってあげるよ。

もちろん、可愛がるとは、ただ頭を撫でるだけではないぞ。



セックスがしたいのか?

かおるはまだ気付いてないんだな。

今、かおるは精神的な調教を受けている。

その心を満たせるのは、俺の与える精神的快感のみだ。

誰かとセックスしたら楽になるなど大間違いだよ。

試しにやってみるか?

抱かれれば抱かれるほど、俺のことを思い出すことになるだろう。

感じた分だけ、寂しくなる。

そういう意味では、かおるはすでに俺の肉奴隷だ。



「こんなかおるをshadow様は愛してくださいますでしょうか?」



もちろん。

すでに愛していると書けば嘘に聞こえるだろうか?

けれども、心を乱しているのは何もかおる一人ではないということをわかってほしい。

俺だって早くかおるのおまんこに指を入れたい。

湿ったぬくもりを指先で感じたい。

かき回す必要はないだろう。

指が挿入されている、ただそれだけで深く満たされるはず。

それが俺の調教だ。



容姿に自信がなくなってきたのか。

そういうコンプレックスは無いに越したことはないが、心配することもない。

少なくとも俺に対しては自信を持っていい。

その悩みがいかに馬鹿げているか、少しづつ教えてあげるよ。



雑記を読んで濡らしたのか。

メールだけでイキそうになったのか。

とても嬉しい。

ちょっと前までは、そんなこと信じられなかっただろう?

いつの日か俺の手にかかったとき、かおるは一体どうなるんだろうな。



「まだ、いろいろなことに、勇気がでません」



いいよ、無理して出さなくても。

二人でゆっくり歩んで行けばいいじゃないか。



今回、初めてご主人様として課題を出す。

と言っても、オナニーしろとか、そういう類のものではない。

俺は今、インフルエンザで寝込んでいる。

高熱で食欲もなく、咳を連発しながらこうしてメールを書いている始末だ。

かおるの言葉で楽にしてほしい。

体力的にかなりまいっているので、少しかおるに甘えてみたいのかもしれない。

そんな俺を許容してくれるだろう?

深く考える必要はない。

思ったことを書きなさい。



たくさんのメールをありがとう、かおる。


shadow


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かおるです。

仕事中にこっそりとメールを書いています。

なんども、なんども書いているのに、手が震えて、送信できずに消してしまいました。

今度こそ、最後まで書くことができますように。

かおるはいま、苦しくて、苦しくて、どうしようもありません。

shadow様のメールを何度開いて見たでしょう。

何度も何度も読み返して、その都度、苦しい想いが深まってまいります。

鞭で打たれたり、縛られたりすることなど、かおるにはささいなことのように思えるほど

いまはshadow様のメールの一文字、一文字に感じています。

つきなみな言い方で恥ずかしいのですが「じゅん」「じゅん」とお汁が湧き出すのがわかります。

こんなに想いばかりが高まっていって、お会いできないことがつらく、

そしてお会いしたときのことを考えるとせつなくなります。

shadow様

かおるはshadow様がかおるに触れるだけでイってしまうかもしれません。

それよりも、かおるはそのお指を見ただけでどうかなってしまうかも。

かおるは調教のなかでも、もっともつらい調教をしていただいているのだとわかりました。

shadow様

かおるがどんなにshadow様を愛しているか おわかりになりますでしょうか。

かおるの心にはもう幾重にもshadow様によって鎖がかけられ、縄がぎゅうぎゅうと締めつけております。

shadow様 助けてください・・・


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shadow様

先ほどはマヌケな返信を送ってしまってごめんなさい。

その前のメールに書いたように、かおるはshadow様へのメールを書いていると緊張して

なんだかへんなところを押してしまうんです。

お熱の具合はいかがですか?

shadow様が高熱をおして、かおるにメールをくださったのだと思うと嬉しく存じます。

熱でほてったおからだに触れてかおるの冷たい頬や、お尻や、からだを溶かしていただけたらと

またまた情欲がつきあげてまいります。

もっとも咳はあまりセクシーではないかと思われます。

ビタミンCをたくさん飲んで、

うがいをマメにして、

首にタオルかマフラーを巻いて(効きますよ)ゆっくりお休みになってくださいませ。

かおるは

かおるひとりがshadow様のものではないのだと思うとタメイキが出てきます。

shadow様の

「かおる、苦しいか?」という一行でどんなに切ない思いをしているかおわかりでしょうか。

shadow様のひとこと、ひとことにかおるは荒い息づかいになり、

限りなくやさしい拷問を受けております。

shadow様

愛してくださってありがとう。

かおるのために

早くよくなってくださいますよう

祈っておりますね。


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かおるがどんなに俺のことを想ってくれているのかは、返信の速さだけでも十分に伝わっているよ。

仕事も上の空で、メールをチェックしているんだろう。

俺のハンドルがあると、手が震えているんだろう。

目に浮かぶ。

そんなかおるを大切にしてやりたい。



俺は相変わらず寝込んでいるよ。

その体で熱を冷ましてくれるというのか。

もったいないな。

けど、俺はつくずく幸せな男だ。

明日からは職場に出ようと思う。

ありがとう、かおる。



shadow


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昨日は雪がしんしんと降り積もり、なにもかもが純潔で光り輝くような夜でした。

おからだの調子はいかがですか?

かおるはshadow様のお返事を読み、今日は涙が出てまいりました。

こんな狂おしい想いでいたたまれない日々を過ごすことになるとは考えてもおりませんでした。

WEBを拝見しましたらかおるのメールばかり並んでいて、なんだか恥ずかしくなりました。

もっとがまんしなくてはいけないと思い、昨日は忙しかったこともあってメールを見ない

ようにしたのですが

一晩、なんども、寝返りをうって、

なんどもなんどもパソコンをたちあげては消すということを繰り返してしまいます。

かおるはいったいどうなってしまったんでしょう。

これからどうなってしまうんでしょう。

shadow様

まだ本調子ではないでしょうから

どうぞご無理をなさらないでね。