かおるとご主人様はらぶらぶです。
らぶらぶですけれど、ご主人様はかおるのことだけ考えていらっしゃるわけではありません。
「もっといいデジタルカメラが欲しいな」
「ご主人様、かおるが半分出しますから、それはかおる専用にしてくださいませ」
「そんな約束はできない」
「他の方にはいままでのカメラを使ってください」
「おまえのカメラを専用に預かってくれというなら置いてやるが、俺は別のを買うだけだ」
「ご主人様、他の方とはどんな写真を撮られるのですか?」
「さあな...」
ご主人様はそう言いながらも、
次にやってくるかもしれない奴隷の方の撮影に気を巡らしていらっしゃるのです。
「彼女は撮影して欲しいって言ってるからな」
「このホテルで?」
「ここは気に入った」
「かおるが予約したこのホテルは、かおる専用にしてください」
「このホテルを選んだのは俺だろ。おまえは電話しただけだ」
「お願いです...」
かおるは涙が出てきてしまいます。
わがままだとはわかっているのですけれど、廊下の行灯や磔にされたテーブルで、
他の方が同じようなポーズで写真を撮影されるということは、比較されるようで、
なんともいたたまれない気持ちになります。
かおるにしてくださった猿轡も、お尻に入れてくださったアナルパールも、
ほかの奴隷の方々と共用なんて...と思えてしまうのです。
「かおる専用のお道具を揃えてください」
「俺の部屋をこれ以上狭くさせるな」
ご主人様は笑って一蹴されました。
「俺の奴隷はみんないいやつばかりだぞ。いつかみんなで集まって、キャンプでもやりたいなあ」
ご主人様を囲んで、いつかみなさまとお会いすることもあるのでしょう。
かおるはご主人様の愛奴にしていただいて、心から嬉しいと思い、
幸せでいっぱいに感じておりますけれど、まだまだ奴隷としての嗜みに欠けているのだと思います。
ご主人様がお望みになることはかおるの望みであり、
ご主人様の幸せがかおるの幸せなのですから。