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31日

我が家に遊びに来る猫の内の一匹が全く姿を見せなくなってしまった。

原因ははっきりしている。

俺にも責任はある。

これは以前にも書いたと思うが、玄関の扉を開けるとたまにゴツンと音がすることがある。

エサにありつこうと扉の前で待っていた猫の額を扉で打ってしまうのだ。

先日、そこで「すまん、すまん」などと頭を撫でたりアゴの下を撫でたりしていると一陣の風が吹いて扉が閉まってしまい、そこに尻尾が挟まったのだ。

すると彼女は「ギャッ!!」と悲鳴を上げてどこかへ勢いよく走り去ってしまった。

頭の強打は平気でもさすがに尻尾は激痛のようだ。

向こうにしてみれば俺に頭を強打され、尻尾まで挟まれて踏んだり蹴ったりということなのだろう。

以来、一向に我が家に寄り付かなくなってしまった。

やはり俺が悪いのか。

とはいえ、別の猫ではあるが、以前も同じことがあった。

その時は数ヶ月経った後にまた遊びに来るようになったのだが、さて、今回はどうだろう?

以前、我が家に飼い猫がいた頃、特に意味もなさそうにぷらぷら振っている尻尾を眺めるのが好きだった。

冬場、こたつの中でひっくり返っている姿も好きだったな。

「そんなに暑りゃ出ればいいのに...」そう思いながら柔らかい腹の毛を撫でた。

懐かしい思い出だ。


24日

俺が台湾及び上海であれこれ食べまくった中で最も美味しいと思う一品はくしくも同じものだ。

それは買った翌朝に食べる排骨弁当である。

翌朝というのは、つまりはご飯が完全に冷えているということ。

これに夜市で買った香腸(台湾式ソーセージ)を一本付ければ極上の朝飯が楽しめる。

自助式の弁当は旅のガイドブックには登場しないものの、俺に言わせればこれを外しての台湾や中国の旅は極めてもったいない。

更に俺なりのこだわりを言えば、ご飯は別皿式ではなく同皿式が理想だ。

同皿式はご飯の上にメインの排骨なり何なりがドカンと乗っているやつ。

副菜である選べる野菜が三種類付きというのが一般的な自助弁当スタイルだが、どれもがまりに美味しそうに見えるのであれこれ指を指し過ぎると、追加料金は全くいいとして、ご飯が別皿になるので注意が必要だ。

副菜三種類の排骨弁当で300円くらい。

台湾や中国を旅していて、「これ、日本でやったら絶対当たるやろうな」と思う商売がいくつもあるが、自助式排骨弁当もその一つだ。

大阪にはないが、東京ならあるのだろうか。

だとしたら次回チェックしてよう。

画像はこちら


21日

旅先で必ず一度は入る水餃子専門店。

日本の鰻屋と同様、待たされれば待たされるほど良い店だと言える。

というのも、水餃子の店をあちこち食べ歩いてわかったのだが、時間が掛かる店というのは注文が入ってから皮を成形し、餡を包み、そして茹でている。

それを親子で作業分担しているというパターンもよく見かける光景だ。

そんな光景をビールを飲みながら眺めるのが楽しい。

その他、予め皮だけ生成されていたり餡が包まれているパターン、冷凍パターンなど、看板に「手工」の文字があってもその実体は店によっていろいろだ。

といって、冷凍だから美味しくないということは決してない。

待ち時間の面白味に欠けるだけであって、冷凍でも十分に美味しい。

そうこう食べ歩いている内に俺は焼き餃子よりも水餃子の方がすっかり好きになってしまった。

けれども、台湾や中国で食べる水餃子があまりに安いので日本では高くて食べる気がしない。

上海で食べた水餃子は20個で約300円だった。

茹で釜に入れるまでにかなりの時間を要していたので逐次皮成形店だろう。

日本で水餃子を20個食べたら2,000円程度といったところか。

そりゃあ、食う気もなくすわ。

画像は観光客がほとんどいないタイペイ景美夜市の水餃子屋台。

ここのエビ入り焼き飯もホテル中華レベルの美味しさだった。

画像はこちら


17日


昼間はサウナ施設にて高校野球中継と読書と昼寝。

夜は食べ歩き。

それを繰り返した盆休みだった。

男に生まれたことによる特権の一つにサウナ施設で過ごすリラックスした時間がある。

レディースサウナもあるが、画像を見る限りにおいて豪華さはメンズサウナの比ではないようだ。

俺がよく行く梅田ニュージャパン・サウナと神戸サウナ。

ニュージャパンであればサウナルームにはTVのモニターがあり、盆の時期はたいてい高校野球中継が映っている。

汗を流しつつ観戦し、限界が来たら水風呂に飛び込む、その繰り返し。

それに疲れてきたら仮眠部屋のリクライニングシートで昼寝か野球中継か読書。

その日の試合が全て終わる頃には喉がカラカラなので、そこから目当ての店を目指す、というわけだ。

あれだけリラックスできる施設で最大12時間過ごせてニュージャパンなら2,100円、神戸サウナなら2,900円と安い。

普段あちこち出かけているので盆休みはこのようにサウナでのんびり過ごしてから食べ歩きのパターンが多い。

夏のこの時期に体が凍りそうなほどの低温水風呂は暑がりの俺にとって天国だ。

今夏、あと2,3回は行くだろうな。

参考:ニュージャパン・サウナ梅田店


10日

俺の海外旅行ではなぜかしら毎回強烈な印象を残して嵐のように去っていく現地人が必ず一人か二人登場する。

今回はないやろ...

何となくそう思っていたのだが、やはり登場した。

それは豫園でたたずんでいた時のことだ。

知らぬ間に横に座っていた中国人の女子大学生がいきなり声を掛けてきた。

俺がよほど寂しそうに見えたのか、あるいは彼女が社交的なのか、とにかく驚いた。

顔はどう見ても普通のアジア人なのだが話す英語は完璧なネイティブである。

この現象は台湾の若者と同じだ。

俺が日本から来た言うと、「Oh、You look like Chinese.」とのこと。

どうやら俺を中国人だと思って話しかけてきたようだ。

ますます訳がわからん。

日本の観光地でもし俺が365日一人でたたずんだところで、女子大生から話しかけられることなどまずないだろう。

せいぜい記念撮影を頼まれるくらいではないか。

ところが彼女は完全に見ず知らずの俺との会話を楽しもうとしている。

更には、今からCOUSINと待ち合わせしているので一緒にTEA-CEREMONYに来ない?と誘われた。

豫園には中国式茶道を楽しめる老舗があるので、そこに行くのだろう。

誘ってくれたことに感謝しつつも丁寧に断わった。

俺の英会話力不足により終始ぎこちない会話だったが、とても新鮮かつ刺激的なひとときだった。

豫園とはこんなとこ


7日

今回の上海旅行で最も美味しかったのが上海蟹味噌入りの小篭包だ。

薄皮の中には大量のスープがある。

普通、小篭包はレンゲの上で中のスープを出してから食べるのが一般的だが、ここのはそんなことをしては大事なスープがこぼれ落ちてしまう。

店によってはストローが用意されているくらいに上海の小篭包はスープたっぷりで美味しい。

俺は猫舌ではないので小篭包をそのまま口に放り込み、中で割って楽しんだ。

美味かったな、あれは。

ちなみに8個で40元、日本円換算で600円程度。

上海では昼の定食が20元程度なので地元民にとってはなかなかの値段だと言える。


3日

何かと反日というイメージが強い中国。

確かにマクロレベルでは、それは動かしがたい事実だろう。

しかしながら、ミクロレベルで接する中国の人々は総じて親切だった。

俺の場合、接するというのは専ら小食堂の店主や店員のことだが、例によって注文したい品を紙に書いて渡すと、持っている間、扇風機をこっちに向けてくれたり、冷房のスイッチを入れてくれたり、ティッシュの箱を持ってきてくれたりと親切だった。

発音はできない、けれども漢字はスラスラ書ける、という意味において俺が日本人であるということはわかったはずだ。

反日のイメージが強いだけに、彼らのちょっとした心遣いが意外だった、というか心に染みた。

旅をするとはこういうことだろう。

反面、旅行中、特に注意を要したのが町中での歩行だ。

上海ではミニバイクは完全に電動化されており、音も無く忍び寄ってはいきなり真横を追い越していく。

歩行時、後ろを確認しないまま突然左右に動いたなら上海では一日10回はミニバイクに跳ねられるだろう。

それを防ぐためなのかどうなのか、彼らは運転中ひっきりなしにクラクションを鳴らす。

それが上海という街の喧噪に一役買っていた。

もう一点苦労したのがトイレだ。

駅には必ずトイレがある、そんな日本の常識が中国では通じない。

少なくとも利用した大きな駅のいくつかでトイレを見つけることができなかった。

これは極めて不便だった。

当然町の食堂にもトイレはなし。

よって外でビールなどうかつに飲めない。

料理は美味しかったのだが、これは俺にとって大幅減点項目だといえる。