2020年11月
26日
葉巻きに手を出そうかどうか悩んでいる。
正確に言えば、親父に葉巻を買ってやろうかどうか悩んでいて、もし買ったのであればどうせ俺も吸うだろうから、親父のために買うすなわち俺のため買う、ということになる。
たまにシェリー酒やウイスキーなどを食後酒として飲みたくなることがあって、その時にのみ葉巻を吸ってみたいのだ。
けれども、あったらあったで昼間でも吸うようになるのかもしれない。
それが嫌で未だ購入には至っていない。
そもそも今回の葉巻を買うという発想は親父の手足が不自由になり、身体機能面から強制的に禁煙になったことにある。
俺に吸いたいなどと言っているわけではないが、特に食事の後などは一服吸いたいに違いない。
さて、どうしたものか。
12日
久しぶりに梅田へ出かけたら、とてもショックなことがあった。
何と、俺が長年通っていた洋食とんはるがコロナの影響なのだろう店を閉めていた。
「久しぶりの梅田で俺が一番に食べたいものは何か?」
そう自らに問うて選んだのが洋食とんはるのジャンボハンバーグとエビフライ定食だった。
もうあれが永遠に食えないとなるとショックは大きい。
代わりの洋食屋もあるにはあるが、とんはるは味もさることながらデミグラスソースとタルタルソースがたっぷりなのとご飯がお代わりし放題なのが良かった。
いつも大盛りを二杯食べたものだ。
財布にも優しく、食中及び食後の幸福感は半端なかった。
俺があちこち出かけられなかったのはコロナの影響ではなく親父の介護のためであったので、俺はここにきて初めてコロナ禍を体感したように思う。
以後、梅田で洋食を食べるのは新梅田食堂街にあるマルマンということになるな。
ここも良い店だが、いささか店が窮屈なのがマイナスだ。
ランチ時はいつも混雑しており相席もざらなので、どうも落ち着かん。
最も、夜はほぼ空いているので洋食で一杯やりたい時は最高だが、今の俺に夜の自由時間はない。
洋食とんはるがどこかで再開してくれることを切に願う。
5日
親父がいわゆる通所リハを再会したので、週二日、若干の自由時間を持てるようになった。
普段は介護で家に張り付いていなければならないので、雨でもなければ強烈に外に出たくなる。
俺が真っ先向かったのは、大阪でもなく、京都でもなく、神戸だ。
親父を見送って即新開地へ向かい、中華料理を楽しんだ。
ここでは新開地中華とでも言いたくなる独特のジャンルを形成している。
その特徴はどの店も中国人が営んでおり、料理は町中華以上のレベルながら値段は町中華並であるということ。
いや、町中華よりも安いな。
俺の大好きな豚足の広東風煮込みなどは450円で足がゴロゴロ入っている。
先日はこれに加えて牛ひき肉のレタス包み870円とイカの天ぷら780円の三品で大瓶二本、紹興酒一杯。
大満足した。
全てを平らげた頃には昼間からホロ酔いだが、こんな時、マスクで緩んだ顔を隠せるのが便利だ。
昼酒とマスクの相性の良さを知った。
その後、高速神戸まで一駅電車移動し、そこから三宮までブラブラ。
途中、一貫楼の豚まんを買い、第一旭でチャーシュー麺と高菜ご飯を食べた。
最後に高架下商店街でトミーズのあん食を買った。
これが俺の実に久しぶりの自由時間。
ちなみに、大阪人といえば豚まんは551と相場が決まっているが、俺にとって豚まんといえば一貫楼だ。
高校時代から神戸へはよく遊びに行っていたので、丸玉食堂と並んでその頃からよく食べていた懐かしの味だ。
一貫楼の豚まんは淡路島産玉ねぎがたくさん入っているのが個性的で良い。
神戸土産ならここの豚まんとトミーズのあん食で決まりだ。